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個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る(5)

今回の記事は「個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る」です。

–ひとりのジャーナリストはどのくらいの頻度で記事を書くのでしょうか。

エルンスト:だいたい3週間ごとに大きな特集記事を出しています。ただ、その間もジャーナリストは複数の記事を書いているのが普通です。また、週に1回、自分をフォローしている定期購読者向けにニュースレターを出すことになっています。質の高い記事を書くために十分な時間を与えていると思います。

–有料のメディアですが、記事のシェアは自由という話です。

エルンスト:記事リンクを手に入れれば、誰でもその記事を読むことができます。定期購読者向けの有料メディアですが、ペイウォールはあってないようなものです。なぜそうしているかというと、私たちのジャーナリズムに読者がお金を払ってくれると信じているから。定期購読者がシェアしたい人に記事をシェアする機会は与えられるべきです。

 ただ、定期購読者が読者でない人に記事をシェアした場合、読者でない人が記事を開くと「この記事は有料購読者の××さんがあなたにシェアしました」と表示されます。それを見れば、誰がお金を払った記事なのかということが分かる。読者は私たちの親善大使のような存在です。彼らがThe Correspondentのジャーナリズムを拡散してくれています。

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個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る(4)

今回の記事は「個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る」です。

–ジャーナリストはどういう分野をカバーしているのでしょう?

エルンスト:オランダ語版を見れば、ジャーナリストのカバー範囲がぜんぶ分かります。例えば、エネルギーと気候変動、酪農産業、セキュリティ産業、AI、高齢化、アパレル、民主主義、教育、移民など。例えば、移民問題を追いかけている女性記者は移民が流れ込む欧州という観点ではなく、移民や難民が生み出される祖国に焦点を当てた記事を書いています。これは既存のメディアとは異なる視点だと思います。

 他にも、モビリティと都市、政府債務、進歩主義、欧州連合(EU)、スポーツと統計、テクノロジーと監視などが記者の専門領域です。こちらがジャンルを決めるのではなく、あくまでも採用したジャーナリストが情熱を持っている分野が私たちのカバー範囲です。そこも従来の新聞とは異なるところでしょう。もちろん、専門領域は変えることも可能です。

 The Correspondentを立ち上げた時に、私たちのモデルを信じてくれるジャーナリストを探しました。その時に彼らに聞いたのは、「私たちはどの分野をカバーすべきでしょうか。あなたが最も情熱を持つトピックは何でしょうか。なぜ重要かということを読者に説明できるトピックは何でしょうか」という質問でした。このように、基本的にジャーナリストに任せています。

 ただ、読者がカバー領域を求める場合もあります。例えば、アパレル業界をカバーしないのかという問い合わせを読者からたくさんもらったため、アパレル業界をカバーできるジャーナリストを探したことがありました。サステイナブルな体制で生産された洋服を着たいと考える読者が大勢いたんです。

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個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る(3)

今回の記事は「個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る」です。

–従来の新聞との違いはどこにあるのでしょうか。

エルンスト:基本的に、私たちはニュースは無視しています。当社のジャーナリストにも、「この分野をカバーしてほしい」という話はしていません。彼らは自分の専門領域を持っています。それは読者が懸念すべきトピックであり、読者に関係のあるトピックのはずです。気候変動問題かもしれないし、教育の未来についてかもしれない。

 私たちは当社のジャーナリストにこう言います。「読者の話を聞いてください。その分野の専門家に取材してください。本当に重要だと思うことをカバーしてください」と。間違っても、アメリカ大統領のツイートをレポートしろなんてことは言いません。そこが違いです。

 ジャーナリストには透明性を求めています。新しい企画を思いついたときは必ず読者に中身をシェアしてもらいます。読者に議論に参加する機会を与え、個人的な体験をシェアできるようにするためです。

 例えば、医療における官僚主義について当社のジャーナリストが記事を書いたことがありました。その時、彼はアイデアを読者にシェアして、こう尋ねました。「医療における官僚主義について記事を書こうと思います。専門家として官僚主義の影響を受けたことがあれば、あるいはご自身の治療の際に感じたことがあれば是非知らせてください」と。

 その後、数百の医者が役所のフォームを埋めるために無駄な時間を費やしており、患者の治療にかける時間が減っているとメールしてきました。

 読者に情報をシェアするのは企画の時だけではありません。彼は取材の途中にインタビューのトランスクリプトや読んだ書籍を積極的に読者に公開したので、読者がリサーチにどんどん加わるようになりました。ジャーナリストが記事を作っていく様子を見ることができたからです。

 これこそが、The Correspondentがやろうとしているジャーナリズムです。究極的に言えば、そういう記事はあらゆる読者に刺さるものになると思います。だって、数百の読者が参加しているのですから。

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個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る(2)

今回の記事は「個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る」です。

–資金はクラウドファンディングで調達しました。

エルンスト:資金調達では投資家ではなく読者を見ました。私たちは世界で起きている本質的な出来事について、読者の理解を深める手助けをしたいと考えています。それを実現するには、広告主やベンチャーキャピタル(VC)ではなく読者に立脚すべきだと思いました。広告やVCに依存すると、広告収入を得るために読者のアテンションを獲得することを考えなければならなくなり、読者に100%フォーカスすることができません。

 1万5000人の読者が年間60ユーロ(7600円)を払ってくれれば90万ユーロが手に入ります。それだけ集まれば、メディアを始めるのに十分だと思いました。そこで、2013年春にクラウドファンディングのキャンペーンを始めたところ、8日で目標金額に届きました。これにはビックリしました。その後、立ち上げには数カ月を要しましたが、2013年9月に始めることができました。

 現在は英語版の立ち上げのためにクラウドファンディングを始めたところです。目標は英語圏の定期購読者から250万ドルを集めること。英語版のジャーナリストを雇うのはお金が集まってからです。目標金額に達しなければ全額返金します。

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個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る(1)

今回の記事は「個人間融資 ニュースメディアで読者と記事を創る」です。

 経験や知識のシェアが容易な今の時代、多くのメディアが読者の声を記事や企画に反映させようとしている。だが、閉じた世界で記事を作ってきた従来のメディアにとって、読者を巻き込んだ記事づくりは言葉で言うほどは簡単ではない。

 その中で、読者の存在をリソースと位置づけ、積極的に活用している異色のメディアがある。オランダのThe Correspondentだ。オランダの全国紙『NRC Handelsblad』出身で、28歳にして若者向けメディア『NRC Next』の編集長に抜擢されたロブ・ワインベルグ氏が2013年に同僚と立ち上げた新興メディアである。

 記事の公開本数は1日3本程度と従来メディアよりも圧倒的に少ない。日々のヘッドラインを賑わすようなニュースや事件は全く追わず、専門記者が自身の専門分野や興味に基づいて本質的なイシューを深く取り上げる。2013年にクラウドファンディングで立ち上げ資金を募集すると、わずか8日で2万人近い定期購読者と100万ユーロ(現在のレートで1億2800万円)を獲得した。収入は読者の定期購読が大半で広告には依存していない。

 The Correspondentの特筆すべきところは定期購読者を記事づくりに巻き込んでいる点だ。同社のジャーナリストは取材の内容を読者コミュニティに開示、その中での議論を記事に還元していく。6万人の定期購読者のナレッジを活用する姿は、ソフトウェア開発におけるオープンソースコミュニティにも通じる。

 オランダで成功を収めたモデルを世界に拡大するため、英語版の立ち上げを決断、再びクラウドファンディングを実施しているThe Correspondent。その哲学や仕組み、ジャーナリズムの未来について、共同創業者でCEO(最高経営責任者)のエルンスト・ヤン・ファウス(Ernst-Jan Pfauth)氏に話を聞いた。(聞き手はニューヨーク支局 篠原匡、長野光)

–The Correspondentは既存のニュースメディアとは全く異なる編集方針や誌面づくりで読者を惹きつけています。まず、創業の経緯について聞かせてください。

エルンスト・ヤン・ファウス(以下、エルンスト):『The Correspondent』は編集者のロブ・ワインベルグ(Rob Wijnberg)、デザイナーのヘラルド・ドュニンク(Harald Dunnink)、CTO(最高技術責任者)のセバスティアン・カーステン(Sebastian Kersten)と私の4人で立ち上げたメディアです。
 私とロブはNRC Handelsbladというオランダの新聞社の同僚で、それぞれが自身のミッションを持っていました。
 ロブはニュースがどんどんセンセーショナルなものになっており、本質的な問題を報じていない。それによって社会や生活を形作る基本的な力が阻害されている、と感じていました。一方、私の問題意識は読者をジャーナリズムに巻き込むことでした。読者はジャーナリズムにおける最大の未開発なリソースといっても過言ではありません。それを活用できればジャーナリズム自体が変わっていくと考えていたんです。
 私たちふたりはNRCでそれを実現しようと思いましたが、ある時点で会社を辞めました。自分たちのミッションに100%注力するためには自分たちで新しいメディアを立ち上げた方がいいと思ったからです。

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