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個人間融資 2019年の太陽光はどうなる(3)

今回の記事は「個人間融資 2019年の太陽光はどうなる」です。

結局、新価格はいくらになる?

では、蓄電池価格が政府目標の「2020年までに寿命15年で工事費含まず9万円/kWh」からもう一段、二段と下がるためのシナリオはあるのか。

「政府が補助金などを活用しながら価格誘導を図っていますが、いつまでも補助金に頼るわけにはいきません。ただ、おそらく今後は太陽光発電システムがそうであったように、安価な製品が海外から輸入されることにより、価格の低減圧力が働くのではないでしょうか。太陽光発電の場合、パネル価格低減の影響もあり、アメリカやオーストラリアの大型発電プロジェクトにおいて、火力発電より安い発電コスト約3円/kWhを実現しているケースもあります。家庭用蓄電池の分野では、海外製品の安全性の改善や日本の認証制度への対応も含めて注目されます」

自家消費拡大路線は、「卒FIT」と同時に取り入れるべきものというわけでもない。しばらくは余剰電力を売電しながら様子見し、蓄電池などの価格が十分に下がってから取り組んでも遅くはないはずだ。

ではそれまでの間、電力を買い取ってくれる事業者を選び、相対・自由契約で売電するとしたら、固定価格買取期間と何が違ってくるのだろうか。

「まず法律に基づく電力会社の買取義務がなくなります。買取期間満了の時期については、現在電力を買い取ってもらっている電力会社から、その6~4カ月前に個別に通知が届きます。『もう10年経ってしまったのか』と、そこで始めて卒FITが目前に迫っていることに気づく人も少なくないかもしれません。また、大手電力会社はじめ電力買取の意思がある事業者は、今年4~6月頃までに価格を含む買取メニューを発表するでしょう。それを参考にしながらどの事業者と契約するかを選ぶことになります」

売電するとなれば、なんといっても気になるのはその価格だろう。

「火力による発電コスト並みの6円/kWhから9円/kWhといったレンジが中心になるのではないでしょうか。48円/kWhと比べれば大幅ダウンとなりますが、それは10年前からわかっていたこと。売電による収入がゼロになるわけではなく、太陽光パネルに付属するパワコン(注)が寿命を迎えるまでは、新たに発生する投資コストもありません。売る側と買う側の双方が納得できる価格帯といえそうです」

再生可能エネルギーは将来へ向け、その存在感をますます強めていくだろう。企業の中には、すべてを再生可能エネルギーでまかなおうとする動きも出始めている。

「電力システムの将来のあり方を考えると、なるべく自分の家で発電したものは自分の家の中で使うというスタイルは大きな意義があります。一方、蓄電池や需要削減などと組み合わせて電力の需給を調整するVPP事業もこれから広まると考えられており、家庭の売電先としてVPP事業者も選択肢の一つとなり得ます。2019年問題は、エネルギーサービスが新たな段階へと歩を進める契機となるでしょう。だからこそ、一般家庭の消費者が選択で戸惑わないよう、よりわかりやすい仕組みを構築できるかどうかが、再生可能エネルギーの普及発展において大きな鍵を握るといえそうです」

(注)パワーコンディショナー。太陽光発電システムや家庭用燃料電池を利用する際、直流の電気を交流に変換して、家庭用の電気機器などで利用できるようにするための機械。

今回の記事はこれで終了となります。

個人間融資 2019年の太陽光はどうなる(2)

今回の記事は「個人間融資 2019年の太陽光はどうなる」です。

対象家庭は、今年だけで53万!

これから太陽光発電システムを導入しようという人は、現在の買取価格が10年間固定される点は従来と変わらない。「太陽光の2019年問題」と呼ばれたり、「卒FIT」と呼ばれたりして、いま大きな転換期を迎えようとしているのは、2009年11月頃に太陽光発電システムを導入した家庭だ。それ以降に導入した家庭も、今年11月から順次買取期間が終了する。具体的に、どんなことが起きようとしているのだろうか。

「2019年度に固定価格での買取期間が終了するのは、53万件、200万kW。23年度末までには累計165万件、670万kWに及ぶと見込まれています」

発電量670万kWといえば、原子力発電所6基分ないし7基分の設備容量に相当すると言われることもある。

「注意したいのは、原子力発電と太陽光発電では特性が大きく異なる点です。原子力発電であれば24時間ずっと動かせますが、太陽光で発電できるのは昼の時間帯に限られるうえ、晴れていなければフルに力を発揮できません。つまり必要なときに電力を得られなかったり、必要以上に電力を供給してしまったりといったことがあるわけで、原子力発電と同等に考えることはできないのです。ただ、それにしても無視できないほど大量の電力がいったん契約切れを迎えるわけですから、その行き場をどこに求めるかは大きな問題といえます」

三浦氏は「大きく二つの選択肢がある」と説明する。

「一つは、自己消費を拡大する道、もう一つは、改めて電気を買い取ってくれる事業者を選び、相対・自由契約で売電する道です」

これまで売電してきた家庭では電力が余っていたわけだから、前者の自己消費拡大をするには電力の消費スタイルを変更する必要がありそうだ。

「なんらかの方式で電力をためておいて、それを昼間以外に活用する方法が考えられます。一番イメージしやすいのは、蓄電池の活用でしょう。高効率な電気給湯器であるエコキュートの導入も有効です。将来を見据えれば、電気自動車のバッテリーに充電するといった活用法もあります」

ただし、いずれの場合も導入コストが大きいことが問題だ。

「蓄電池を活用する場合、寿命15年なら工事費込みで9万円/kWh、寿命10年なら工事費込みで6万円/kWhまで価格が下がれば、自家消費を行うメリットが出る可能性があります。国は2020年までに寿命15年なら9万円/kWhを目指していますが、2018年時点では18万円/kWhほど。しかも、いずれも工事費を含まない価格です。工事費を含めても9万円/kWhが最低条件となると、補助金を活用しない限り、2019年度にはとても間に合いそうにありません」

工事費は家の状況によって金額がまちまちであり見通しにくい。とはいえ、工事費抜きには導入コストをはじき出せないだけに「蓄電池価格」を見る場合、その点には注意が必要だ。

次の記事に続きます。

個人間融資 2019年の太陽光はどうなる(1)

今回の記事は「個人間融資 2019年の太陽光はどうなる」です。

いまエネルギー関係者の間で注目されているのが、「太陽光2019年問題」の帰趨。再生可能エネルギーを利用促進するため、一般家庭に太陽光パネルを設置して発電させ、余った電力を10年間固定価格で買い取るという制度が、今秋から期間満了に伴い順次終了する。導入した160万超の家庭は、結局得をするのか損するのか? 環境・エネルギー問題に詳しいコンサルタントが、目下の状況と着地点について解説する――。

相場より遥かに高かった買取価格

地球温暖化対策から世界中で「脱炭素化」が進む中、日本では相次ぐ震災などの経験を経て、大規模災害に対する備えやエネルギー源の多様化を実現するため、再生可能エネルギー導入が促進されてきた。一般家庭の屋根に太陽光パネルが設置されている光景も、もはや珍しいものではない。

もっとも、家庭で太陽光発電をするとなると、それなりに大きなコストがかかる。環境問題や防災に対する意識が高いから、といった動機だけで経済的ハードルを超えられるものでもない。だからこそ、国は補助金などで導入支援をする施策も採ってきたが、中でも重要な役割を果たしてきたのが、家庭で発電され余った電力を電力会社が“高く”買い取る仕組みだ。

具体的には、2009年11月から「余剰電力買取制度」がスタート。当初の買取価格は住宅用(10kW未満)で48円/kWh、しかも10年間固定で買い取ってもらえるという内容だった。この価格を聞いて高いと思うだろうか、安いと思うだろうか。

「極めて高い価格です」――そう語るのは、国内外の環境・エネルギー問題に詳しい三菱総合研究所のシニアプロジェクトマネージャー・三浦大助氏だ。

「太陽光発電をしている家庭でも自家発電以外に電気を使いますから、その電気代は当然支払わなければなりません。しかし実際には、使用電気代として支払う金額より買い取り価格のほうが高いので、電力会社から届く請求書は『○○円を支払ってください』ではなく、実質的には『○○円を支払います』という内容になっている場合もあると考えればいいでしょう。それが丸々十年分ともなれば、小さな金額ではありません。そもそも大きな火力発電所の発電コストは、現在の相場観で石炭火力5~6円/kWh、ガス火力7~10円/kWh程度です。これと比べればいかに高水準での買取であるかがわかります」

また、現在の電気料金水準は家庭用の低圧電灯料金で、地域ごとに差はあるものの、平均21~23円/kWh程度であり、それと比べても、太陽光の買取単価はかなり高かったわけである。

余剰電力買取制度は、2012年7月から「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」に引き継がれた。買取価格は年度ごとに見直され徐々に低減してきており、現在は住宅用(10kW未満)で26円/kWh。今後も引き下げられる見込みだが、太陽光発電システムの導入コストもどんどん下がってきているので、その変動幅は妥当な範囲といえるのかもしれない。

次の記事に続きます。

個人間融資 マンションは住まずに売るもの(4)

今回の記事は「個人間融資 マンションは住まずに売るもの」です。

壁紙はシンプルな白の壁紙にすると、購入者や賃貸希望者の印象に残らないので、オシャレな柄物にするのがいいでしょう。ただ、主張が強すぎると好みが分かれるので、入って正面の壁一面だけ、色つきの柄物にすると失敗が少ないでしょう。壁紙は「見本帳」に収録されている小さなサンプルで選びますが、サンプルで見るより、実際、壁に張った状態で見ると色調が薄く感じられるので、少し大胆に思える柄を選ぶといいでしょう。和室をモダンに見せるために、和室のふすまにいわゆる「ふすま紙」ではなく「壁紙」を張るのもおすすめです。部屋が広く見えます。

最後にひとつ注意を。「売るなら余裕のあるうちに」です。離婚、病気、転勤等、必要に迫られて売ると買い叩かれるのがオチ。まず退去、きれいに改装し、ホームステージングで演出。少なくとも1~2カ月かけて、じっくり売り出しましょう。

束田光陽=記事著者
ファイナンシャルアカデミー「不動産投資スクール」講師
サラリーマンをしながら26歳で不動産投資を始め、通算27件、総額5億円の不動産を購入かつ売却。現在アパート3棟、区分マンション3室、51世帯の大家でもある。著書に『不動産投資 家賃収入&売却益 両取りのルール』など。

今回はこれで終了となります。

個人間融資 マンションは住まずに売るもの(3)

今回の記事は「個人間融資 マンションは住まずに売るもの」です。

改装を依頼する業者の選定にもポイントが。業者にも「原状回復」グレード、「リフォーム」グレード、「リノベ」グレードの3つがあると考えてください。「リフォーム」「リノベ」の業者は全国展開している大手企業中心で、予算500万~1000万円の高価な工事をしたがります。一方、「原状回復」の業者は地元密着型。30万円からの予算で頑張ってくれます。結論として、予算200万~300万円で「リフォーム」グレードの修繕であっても「原状回復」グレードの業者にお願いするのがおすすめです。電話帳をめくり、地元の業者を探しましょう。できるだけ小さい広告、できれば会社名と電話番号だけを載せている会社が望ましい。これで工事にかかる「人件費」の部分がかなり抑えられます。さらに工事にかかる「モノの値段」も抑えます。業者に「施主支給」ができないか、相談するのです。「施主支給」とは、シャワートイレやカメラ付きドアホンなどの設備を自分で購入し、改装業者に依頼するのは設置工事のみというやり方です。これで、業者を通すより大幅に安くモノを購入できます。商品は店頭やモデルルームを見に行ってもいいのですが、購入はインターネットのサイトで安いものを探せばリーズナブルに購入できます。なお、不動産業者、改装業者とも複数に会って、相見積もりをとりましょう。業者との相性を見極める意味もありますが、「予算を抑えたいなら、水回りをいじってはいけない」等のプロからのアドバイスをいろいろと受けることができます。

同じ物件を「賃貸」に出すなら、さらにケチります。改装は「原状回復」のみ。賃貸物件に期待されているのは第一にコスパ。コストをかけるよりは家賃を下げたほうが喜ばれます。ですからキッチンは安い仕様にします。売却するにしても「最低限」のベーシックな設備が整っていればいいと僕は考えています。システムキッチンは必須だけど、IHコンロは予算に余裕があればつける、食洗機までは不要。シャワートイレは入れるけど、泡で自動洗浄できるような豪華仕様にはしない、そんなイメージです。本当にこだわる買い主というのは、中古ではなく新築物件を買うか、自分の手で改装するでしょうから。

次の記事に続きます。
※次の記事で最後になります。

個人間融資 マンションは住まずに売るもの(2)

今回の記事は「個人間融資 マンションは住まずに売るもの」です。

“住みながら売却”は高値がつかない

以下、マンションの「売却」を前提に考えていきます。

まず、「住みながら売却活動をするか」「退去してから売却活動をするか」の2つの選択肢がありますが、これは後者が基本です。

生活感丸出しのところに内覧に来ることを想像してみてください。よほどセレブな暮らしでない限り、内覧者を幻滅させるだけです。高く売りたいならまず退去。ピカピカに改装し、人が住んでいた形跡を極力消してください。さらに「ホームステージング」を業者に依頼しましょう。キレイになった部屋に、家具や小物類を搬入して、モデルルーム風に演出。新築マンションなら当たり前の演出ですが、中古マンションでも、高く売りたいなら絶対に必要です。

大切なのは、改装前に「マンションがいくらで売れるのか」の目安、つまり相場を知ることです。「マンションナビ」「プライスマップ」など無料の不動産査定サイトを利用しましょう。マンション名などを検索するだけで売却価格の査定ができます。

相場を知ればおのずと、改装にかけられる予算も決まってきます。例えば3150万円で買ったマンションを売るといくらが相場になるのか。せいぜい3300万円だとわかったら、予算30万~50万円の「原状回復」程度にとどめないといけない。でも4000万円まで期待できるなら、水回りの交換を含めて200万円以上のコストをかける価値は、十分にあります。

▼マンションの改装は3段階
●「原状回復」グレード 30万~50万円[賃貸用]
●「リフォーム」グレード 200万~300万円[売却用]
●「リノベーション」グレード 800万~1000万円[自宅用]
※費用は3LDK(60平米)を想定

個人間融資 マンションは住まずに売るもの(1)

今回の記事は「個人間融資 マンションは住まずに売るもの」です。

ボロボロの中古マンションでも、うまくリフォームすれば数百万円、価値が上がるという。改装ポイントを数多く中古物件を手がける不動産投資家に聞いた。

まずは賃貸か売却かを決める

傷んだ中古マンションも、適切な改装ができれば、売却額も家賃収入も上乗せが可能です。

しかし、お金をかければいいというものではありません。改装のグレードは予算に応じておよそ3段階に分かれます。仮に3LDK(60平米)のマンションだとすると、(1)30万~50万円、(2)200万~300万円、(3)800万~1000万円です。(1)は「原状回復」のみの予算。クリーニングに加え、床や天井、壁紙などの張り替えに1部屋10万円程度かかります。(2)は、風呂やトイレ、台所、洗面所といった水回りの交換まで行うもの。いわゆる「リフォーム」がこれに当たります。(3)はスケルトン(骨組み)だけ残し、内装や設備を丸ごと取り替える「フルリフォーム」「リノベーション」のイメージですね。

目安としては、賃貸用物件なら、かけられる予算は(1)30万~50万円まで。売却して利益を上げたいなら(2)200万~300万円まで。その程度なら家賃や売却益で回収できる可能性が高いということです。それ以上のコストをかけると貸しても売っても赤字になるケースが多い。(3)は完全に自宅用です。

▼価値を上げる! 改装3カ条
1.「賃貸か売却か」用途を決めて、改装する
2.壁紙は「1面だけ」色柄物にする
3.「ホームステージング」で、生活感のない暮らしをアピール
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▼キッチンリフォーム例[売却用]
束田氏が「売却用」に高額リフォームをしたキッチン例。システムキッチンは清潔感を大事にして白一色に。壁紙でアクセントをつけた。

次に続きます。

個人間融資 人生=経験=大学は役立たず(3)

今回の記事は「個人間融資 人生=経験=大学は役立たず」です。

学生時代に学ばなかった人は大学教育を評価できない
第2のポイントは、採用担当者自身に関わる経験も大学教育への評価を大きく左右することだ。調査では、質問項目「あなたは大学(院)時代、専門の学習・研究にどれほど意欲的に取り組みましたか」を立て、ここでも4段階尺度で回答してもらっている。

その回答と「大学における専門の学習・研究が、企業人として有能な人材になることに結びつくと考えていますか」への回答との関連をみると、図表にあるように、大学時代に意欲的に学習していた人は専門の教育・学習に意味を見出すが、意欲的に学習していなかった人はそのように捉えていないという傾向があることがわかる。

「歴史や文学などに詳しくなっても、現場には関係ない」。「法学や経済学の知識なら使える場合もあるが、よほどのマッチングが成立したときに限られる」。しばしば人事関係者たちから寄せられる声である。それはそうなのだろうが、大学での学びで得られるのは何も専門知識だけではない。

文系領域だったとしても、1つのテーマを追究することは、問いの立て方やデータの収集方法、具体的な分析手法などについても学ぶことを意味する。広く見れば、そのスキルは、企業で必要とされるスキルとそれほどかけ離れたものではないはずだ。ただ、なるほど、両者の関係に気づくためには、それなりの学習経験も必要になってくる。学習の意義は、学習した人にしかわからない――考えてみれば、至極まっとうな話でもある。なお、大学卒業生を対象に実施した質問紙調査を分析する限り、大学での学びは所得の向上をもたらす。詳しくは連載第1回を参照してもらいたいが、この点をここで補足しておきたい。

人は自分の経験や環境から自由にはなれない
そしてこのような筋道がみえたとき、いまひとつ、現在の大学教育をめぐる見解を決めているだろう50代といった世代が、どのような学生生活を送っていたのかという問いを提示せずにはいられない。その世代が学生だったのは、およそ1980年代。世はバブル経済に浮かれ、大学はレジャーランドと呼ばれていた時代である。

急いで断っておきたいが、すべての50代が学びに意欲的ではなかったと主張したいわけではない。ただ、数年前に参加したシンポジウムで、有識者として名の知れている50代半ばのある登壇者が、「大学生なんて、どうせテニスサークルばっかりやっているんだから」と発言し、一部会場参加者から大きな笑いが起きたことには少々驚いた。

いまの大学生たちは、レジャーランド時代の大学生とは明らかに違う。学習時間の少なさなど指摘されることもあるが、少なくともテニスサークルばかりやっている学生などはかなりの少数派だ。むしろ、就活で不利にならないよう、付加価値をつけることに精いっぱいな学生たちの姿のほうが目立っている。

結局のところ、人は自分の経験や環境から自由にはなれない――連載「『ニッポンの学歴言説』を問う」の第1回目、第2回目では、データから教育や学歴の効果の実態そのものについて検討を加えた。しかし、データを用いてできることはそれだけではない。データは私たちの認識の内実についても重要な示唆を投げかけてくれる。今回はこのことを最後に強調しておきたい。

今回の記事はこれで終了です。

個人間融資 人生=経験=大学は役立たず(2)

今回の記事は「個人間融資 人生=経験=大学は役立たず」です。

“大企業関係者”ほど大学教育の意味を否定する
4段階尺度の選択肢を提示したところ、もっとも回答が集中したのは「やや考えている」であり、その割合は5割強。そして、「おおいに考えている」は2割弱、「考えていない(あまり+まったく)」は3割。こうした分布を確かめたうえで、この回答を左右する要因を探ったところ、下の図表に示すような結果が得られた。2つのポイントを強調しておきたい。

第1に、大きな規模の企業の関係者ほど、大学における専門の学習・研究は役に立たないとみている傾向が強い。具体的には、従業員が1万人を超えるような規模の企業関係者は、そうでない企業の者に比べて、2倍ほど「有能な人材になることに結びつくとは考えない」という結果が得られている。

大企業関係者ほど「発信力が強い」
大企業での業務は、どうしても調整ごとが多くなり、縦割り主義・分業主義が浸透しているため仕事の幅も限られる。他方で「勝ちパターン」として引き継がれているビジネスモデルがあり、それへの追随がただ強く求められるということもあり得よう。

大企業関係者ほど「大学における専門の学習・研究は役に立たない」と判断するようになるのは必然のことともいえそうだが、問題はその先である。つまり、一般的に考えて、大企業関係者ほど発信力が強く、その声が注目されやすい。大学教育の意味を疑問視する声があるとすれば、その背景の一端にこのような事情があることを、私たちは頭に入れておくべきであるように思われる。

次に続きます。

個人間融資 人生=経験=大学は役立たず(1)

今回の記事は「個人間融資 人生=経験=大学は役立たず」です。

「大学で学ぶようなことは仕事に役立たない。それより偏差値が大切だ」。企業の人事担当者は、ときにこんなことを口にする。だがそれは事実ではない。東京大学の濱中淳子教授は「データを見る限り、大学での学びは所得の向上をもたらす。『大学教育は役立たず』という人ほど、学生時代に意欲的に学ばなかった人である可能性がある」と指摘する――。

大学教育の強化を求めるのに就活ルールを撤廃する矛盾
この秋、経団連が発表した就活ルール廃止のニュースは世間を賑わせた。すでに形骸化が指摘されているルールではあるが、それでも大きな出来事である。政府や大学の関係者からは、「就活の早期化により、学業がおろそかになる」との批判の声があがった。

私自身、大学に身を置く立場にある。学生たちには多くの時間を学業に費やしてほしいと願っているが、ここで一歩引いて考えてみると、「産業界は大学にいったい何を求めているのだろう」という素朴な疑問が湧いてくる。というのは、最近の産業界は、かなりの頻度で大学の教育改革を求める声を発しているからだ。

つい先日(2018年12月4日)も、経団連は『今後の採用と大学教育に関する提案』をまとめ、そのなかで「文系・理系の枠を越えた基礎的リテラシー教育」や「大学教育の質保証(アクティブラーニングと成績要件・卒業要件の厳格化)」などへの期待に触れていた。予測が困難になる社会で活躍できる人材を育成するためには、大学教育の強化が大事だという判断によるものだが、だとすれば、なぜ、就活ルールの撤廃という学業の遂行が懸念されるような方針をほぼ同時期に出すのか。そこに矛盾点が見出せないわけでもない。

「何を学んだか」<「どの大学を出たか」
そもそも、「大学教育は意味がない」というのが日本の人事関係者ではなかったのか。とりわけ文系領域を中心に、「学生が大学で何を学んだか」よりも「どの大学を出たか」を重視する採用が続いていたのはそのためだろう。

果たしていまの人事は、大学教育に意味を見出しているのか、いないのか。いや、もはやこのような大きなくくりを持ち出しても、それほど意味はないのかもしれない。では、誰が、大学教育に意味を見出し、誰が見出していないのか――本稿では、こうした切り口から、事務系/文系領域における「大学と企業との関係」を改めて見直してみたいと思う。

そのために用いるのは、事務系総合職の採用面接担当者を対象に実施したアンケート調査のデータである(実施時期2015年12月、調査会社インテージのモニターから該当者を抽出、回収数1110)。さまざまな規模、産業、地域の企業関係者から回答が寄せられたが、本稿の柱に据えたいのは、「大学における専門の学習・研究が、企業人として有能な人材になることに結びつくと考えていますか」という項目への回答だ。

次に続きます。

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